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東京高等裁判所 昭和63年(行ケ)207号 判決 1990年2月13日

メキシコ国 メキシコ市 四、デーエフ

スリバン五一

原告

ソウサ テスココ ソシエダ

アノニモ

右代表者

アルベルト ブレマウンツ

モンヘ

右訴訟代理人弁理士

松田喬

東京都千代田区岩本町一丁目六番三号

被告

日本スピルリナ株式会社

右代表者代表取締役

加賀田達二

右訴訟代理人弁理士

竹本松司

杉山秀雄

湯田浩一

主文

原告の請求を棄却する。

訴訟費用は原告の負担とする。

この判決に対する上告のための附加期間を九〇日と定める。

事実

第一  当事者の求めた裁判

一  原告

「特許庁が昭和五五年審判第九二一九号事件について昭和六三年五月一七日にした審決を取り消す。訴訟費用は被告の負担とする。」との判決

二  被告

主文第一、二項同旨の判決

第一  請求の原因

一  特許庁における手続の経緯

被告は、名称を「魚の飼育方法」(後に「赤色斑文・色調を有する錦鯉および金魚の飼育方法」と補正)とする特許第九七二五一六号発明(昭和四六年一二月二八日訴外旭カーボン株式会社が特許出願、昭和五〇年一〇月二五日特許出願公告、昭和五四年九月二八日特許権設定登録、昭和五七年三月二四日被告が特許権譲受け、昭和六二年一〇月二一日願書に添付した明細書の訂正をすべき旨の審決(昭和五五年審判第一八八二四号)確定。以下「本件発明」という。)の特許権者である。

原告は、昭和五五年五月二七日、本件発明の特許を無効にすることについて審判を請求し、昭和五五年審判第九二一九号事件として審理された結果、昭和六三年五月一七日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決がなされ、その謄本は同年六月一日原告に送達された。なお、原告のための出訴期間として九〇日が附加された。

二  本件発明の要旨

スピルリナプラテンシス及び/又はスピルリナマキシマを給飼することによつて、斑文あるいは色調の色揚げ効果(顕色効果)を高めることを特徴とする、赤色系斑文あるいは色調を有する錦鯉および金魚の飼育方法

三  審決の理由の要点

1  本件発明の要旨は、前記のとおりと認める。

2  これに対し、請求人(原告)は、

本件発明の特許は、

<1> 単なる発見であつて発明ではないものに対してなされたものである、あるいは

<2> 特許出願前に公知あるいは公用であつた発明に対してなされたものである

から、無効とされるべきであると主張し、

書証として、昭和四八年度日本水産学会秋季大会の「講演要旨集」(社団法人日本水産学会発行)第一二八頁、昭和五四年一二月二七日付け内容証明郵便、「錦鯉用飼料としての“クロレラ”の研究…及び実験中間発表会…報告」と題する文書、及び渡辺国夫著「金魚の飼い方と病気」(株式会社永岡書店昭和五二年四月五日発行)第三八頁~第四四頁を提出し、

証人塚本信一、同片岡輝久、同ラウル ウエスカ、同渡辺国夫、同大西七郎の各尋問を申請した。

3  しかしながら、請求人主張の無効事由<1>、すなわち「本件特許はその特許請求の範囲の記載に徴し論理が成立していない。故に論理不成立の観点よりして発明は成立しない。また、発見も理論として成立しない。この主張は証人片山輝久に付き証拠調べを行うことにより明確になる。」との主張は、前記訂正前の明細書の特許請求の範囲に対してなされたものであるが、右記載は前記のとおり訂正されたのであるから、請求人の右主張はそのよりどころを失つたものである。したがつて、右主張に係る証人片山輝久の尋問は行わない。

なお、請求人は、本件発明につき訂正の審判が請求された後の昭和五八年八月二六日付け審判請求理由補充書において、「先に本件特許の内容は発明に非ずして発見なりと断じたことにつき更に補充する」と述べると共に、前掲「金魚の飼い方と病気」及び証人渡辺国夫の証言によつて、錦鯉も金魚も普通の状態ではスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマを摂取しないことを立証しようとしている。しかしながら、本件発明は単なる発見にすぎず発明ではない旨の請求人の主張は、根拠のない独自の見解であつて、これを受け入れることはできない。なお、前掲「金魚の飼い方と病気」は、本件発明の特許出願後に発行された刊行物であるのみならず、その記載内容は、金魚の魚体の内部構造に関するものであつて、スピルリナマキシマに関するものではなく、スピルリナは飼料として摂取されないことを教示する文献とはおよそ無縁のものといわざるを得ないから、その著者である渡辺国夫の証人尋問は行わない。

4  次に、無効事由<2>について、請求人は、「本件特許はその出願前日本国内に於て公然知られ、また、公然使用されたものである。本件特許の内容は何等その出願前学問的、実践的に公然知られていた事柄の範囲を超脱して居らず、即ち、この範囲に属しているものであり、断じて特許法上の発明を構成しているものではない。これに付いては、片山輝久、塚本信一の両証人に対し証拠調を行うことにより明瞭になるものである。」と述べ、さらに、「本件特許がその出願前公知・公用であつた事実は証人が展開するものであつて、その経験的事実を物証を以て示さなければ証言が成立しないという理論は全くない。甲第五号証(前記「錦鯉用飼料としての“クロレラ”の研究…及び実験中間発表会…報告」と題する文書)に示された発表会において錦鯉用飼料としてスピルリナプラテンシス、及び、スピルリナマキシマを各独自に、あるいは、両者併用の状態で使用する場合の顕色効果の発現が公然発表された。その事実はその発表会への出席者大西七郎を証人尋問することによつて明確にされるものである。」とも述べて、証人大西七郎、同ラウルウエスカの証人尋問を申請している。

しかしながら、本願発明が公知あるいは公用である旨の請求人の主張自体、根拠のない独自の見解にすぎず、これを受け入れることはできない。

なお、この点に関して請求人提出の書証を検討するに、昭和四八年度日本水産学会秋季大会の「講演要旨集」第一二八頁は、本願発明の特許出願後に発行された刊行物であり、「昭和五四年一二月二七日付け内容証明郵便」は内容証明郵便であるにすぎず、また、「錦鯉用飼料としての“クロレラ”の研究…及び実験中間発表会…報告」と題する文書に示されている発表会は「クロレラ」に関するものであつたことが明らかであつて、右文書にはスピルリナを示唆する記載は全く存しないから、これらの文書によつて本件発明が公知あるいは公用であつたことは明らかにならない。そして、これらの文書との関連において証人大西七郎、同ラウルウエスカの尋問事項をみても、各証人にそれぞれ意見を求めるものであつて、その内容は要するに請求人が審判請求書において主張している事項の繰返しにすぎず、各証人の尋問を行つても本件発明が公知あるいは公用であつたことを明らかにする供述が得られるとは考えられないから、証人大西七郎、同ラウル ウエスカの証人尋問はいずれも行わない。

5  以上のとおりであるから、請求人が主張する事由によつては、本件発明を無効にすることはできない。

四  取消事由

審決は、原告主張の無効事由のいずれについても誤つた認定及び判断をしたものであつて、違法であるから、取り消されるべきである。

1  無効事由<1>について

本件発明は、単なる発見であつて、発明として成立していない。すなわち、

本件発明の内容は、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマと、赤色系の斑文あるいは色調を有する錦鯉あるいは金魚(以下「赤色系錦鯉等」という。)との間に本来存する自然法則そのものであつて、右自然法則を利用した「技術的思想の創作」が全くない。

また、赤色系錦鯉等の飼料に添加し得るようなスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマを製造することは極めて困難であるが、訂正明細書にはその製法が明らかにされていないのみならず、実施例においてスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマが赤色系錦鯉等に対し色揚げ効果を奏することが実証されていないから(「金魚の飼い方と病気」によれば、錦鯉及び金魚の大きなものにおいては、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマは鰓から排出されてしまうことが明らかである。)、本件発明は実施不能のものである。

2  無効事由<2>について

仮に、本件発明が発明として成立しているとしても、本件発明はその特許出願前に公知あるいは公用のものである。すなわち、

クロレラは、錦鯉あるいは金魚の色揚げ効果を有する点でスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマと対比されるものであるから、「錦鯉用飼料としての“クロレラ”の研究…及び実験中間発表会…報告」と題する文書に記載されている発表会(本件発明の特許出願前の昭和四六年一一月一二日に開催された。)においても、当然、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマの色揚げ効果が論じられたのである。

第三  請求の原因に対する認否及び被告の主張

一  請求の原園一ないし三の事実は認める。

二  同四は争う。審決の認定及び判断は正当であつて、審決に原告主張の違法はない。

1  無効事由<1>について

本件発明は、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマを赤色系錦鯉等に「給飼する」ことを要件とするが、右要件は本件発明によつて初めてなされた創作であつて、これによつて本件発明は単なる発見から発明に発展したのである。

そして、訂正明細書に記載されている実施例によれば、本件発明の方法が赤色系錦鯉等に対し色揚げ効果を奏することは明らかであるから、無効事由<1>に係る原告の主張は失当である。

2  無効事由<2>について

原告は、本件発明はその特許出願前に公知あるいは公用のものであつたと主張するのみで、公知あるいは公用の具体的事実を、日時、場所、態様などを特定して主張しないのであるから、原告の右主張は失当というほかない。ちなみに、「錦鯉用飼料としての“クロレラ”の研究…及び実験中間発表会…報告」と題する文書には、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマを示唆する記載は全く存しないのであるから、無効事由<2>に係る原告の主張も失当である。

第四  証拠関係

証拠関係は、本件訴訟記録中の書証目録及び証人等目録記載のとおりであるから、これらをここに引用する。

理由

一  請求の原因(特許庁における手続の経緯)、二(本件発明の要旨)及び三(審決の理由の要点)の事実は、当事者間に争いがない。

二  そこで、原告主張の審決の取消事由の存否を判断する。

1  成立に争いない甲第七号証の二(特許審判請求公告中の訂正明細書)によれば、本件発明は左記のような技術的課題(目的)構成及び作用効果を有するものと認められる。

(一)  技術的課題(目的)

本件発明は、赤色系の斑文あるいは色調を有する錦鯉あるいは金魚(以下「赤色系錦鯉等」という。)の飼育方法に関する(第一頁の訂正明細書右欄第二行ないし第二頁左欄第一行)。

錦鯉等の商品価値の中で最も重要視される色調を左右する因子として、遺伝的要因のほかに環境的要因、特に飼育池の底質、用水の水質、水温、水の流動、光の透過度、飼料あるいは飼育密度等が挙げられる。しかしながら、これらに対する学問的研究はほとんど行われておらず、当業者は、色揚げ効果を期待して、特定生産地において伝承的な経験に基づいて半ば秘法に近い方法を行つているにすぎない(第二頁左欄第二行ないし第一一行)。

魚類の体色を形成する表皮色素は、黄色ないし赤色の魚はカロチノイド系色素、青色の魚は肝汁色素、黒色の魚はメラニン色素が代表的色素であるとされているが、数百種のカロチノイド系色素と赤色の魚の代謝機構との関係については定説がない(第二頁左欄第一二行ないし第一八行)。

本件発明の目的は、赤色系錦鯉等の色調の褪色消失を防止して色調を強化し、つや出し効果及び顕色効果を高める飼育方法を創案することにある(第一頁の訂正明細書右欄第二行ないし第二頁左欄第一行)。

(二)  構成

本件発明の発明者は、赤色系錦鯉等の飼料に藍藻、とりわけスピルリナプラテンシス及び/又はスピルリナマキシマを添加して給飼すると、著しい色揚げ効果が得られることを見いだし(第一頁の訂正明細書右欄第二行ないし第四行、第二頁左欄第一九行ないし第二二行)、その要旨とする構成を採用したものである(第一頁の訂正明細書左欄第一行ないし第六行)。

スピルリナ属に分類される種は約三十数種知られており、主として熱帯地方に生棲するが、経済的な工業培養が可能な種は限られており、現在は、スピルリナプラテンシス〔spirulina platensis (Arithrospira Platensis)〕及びスピルリナマキシマ〔spirulina maxima(Arithrospira maxima)〕のみである(第二頁左欄第二四行ないし右欄第六行。ただし、第/表より上欄)。

添加方法として混和、浸漬、噴霧あるいは含浸などの方法があるが、要は、飼料に分散添加され、個々の魚体に均一に効率よく投与され摂取される限り、いかなる方法をも採用し得る(第二頁右欄第一行ないし第四行。ただし、第/表より下欄)。

凍結乾燥したスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマの一般成分は、水分六・五七%、蛋白質六五・八二%、脂肪七・八九%、糖類一一・五八%、繊維素四・〇五%、灰分四・〇九%であつて、カロチノイド系色素、クロロフイール、フイコピリン系色素及び各種ビタミン類も含有されている(第三頁左欄第一七行ないし第二一行)。

(三)  作用効果

本件発明に係る飼料は、特に赤色系錦鯉等の鑑賞魚に対して効果が顕著であつて、短期間に希望する色揚げ効果を得ることが可能である(第五頁左欄第一二行ないし第一五行。ただし、第5表より下欄)。

2  無効事由<1>について

原告は、本件発明は単なる「発見」であつて「発明」として成立していないと主張する。

確かに、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマがある種の生体に対して色揚げ効果を有すること自体は自然法則にほかならないが、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマがそのような効果を有することは当業者にとつても自明の事項とはいえない。そして、本件発明は、スピルリナプラテンシス「及び/又は」スピルリナマキシマを「赤色系錦鯉等」に対して「給飼」すること、換言すれば、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマを、組み合わせて、あるいはそれぞれ単独で給飼(発明の詳細な説明に即していえば、前記のとおり、「飼料に分散添加」する態様で給飼)する方法を採用し、しかも、飼育対象をカロチノイド系色素を有する錦鯉及び金魚のみに限定することを要旨とするものである。したがつて、本件発明の方法には、単なる自然法則の「発見」を越えて、自然法則を利用した技術的思想の創作といい得る要素が含まれており、しかも右技術的思想が産業上利用できるものであることは明らかであるから、本件発明の特許が単なる「発見」に対してなされたものであるということはできない。

なお、原告は、本件発明の訂正明細書にはスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマの製造方法が明らかにされておらず、それらが赤色系錦鯉等に対して色揚げ効果を奏することも実証されていないから、本件発明は実施不能であると主張する。しかしながら、前掲甲第七号証の二によれば、本件発明の訂正明細書には、本件発明において使用するスピルリナは培養液に植種して培養したのち凍結乾燥して製造することが記載されていることが認められ(第二頁右欄第三〇行ないし第三頁左欄第二一行)、右製法が実施不可能であると認めるに足りる証拠はない。また、同号証の二によれば、本件発明の訂正明細書には、その実施例/ないし4として実験結果が詳細に説明され、スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマが赤色系錦鯉等に対して色揚げ効果を奏することが記載されていることが認められるのであつて、(第三頁左欄第二三行ないし第五頁左欄第一五行。ただし、第5表より下欄)、右実験結果を否定するに足りる証拠もないから、原告の右主張は失当である。

以上のとおりであるから、原告主張の無効事由<1>は理由がない。

3  無効事由<2>について

原告は、仮に本件発明が発明として成立しているとしても、本件発明はその特許出願前に公知あるいは公用のものであつたと主張する。もつとも、右主張に副う具体的事実として原告が主張するのは、本件発明の特許出願前に開催された「錦鯉用飼料としての”クロレラ”の研究…及び実験中間発表会…報告」と題する文書に記載されている発表会においてスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマの色揚げ効果が論じられたはずであるとの事実のみである。

しかしながら、前掲甲第七号証の二の第五頁左欄第一七行(ただし、第5表より下欄)ないし第六頁右欄末行によれば、緑藻類に属するクロレラは、藍藻類に属するスピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマとは藻類として別異のものであることが明らかであるから、クロレラの研究に関する発表会において当然スピルリナプラテンシスあるいはスピルリナマキシマを錦鯉あるいは金魚の飼料とすることが論じられたと推測する余地はない。ちなみに、原告が援用する甲第三号証(日本水産学会大会の「講演要旨集」)は、その会期の日付けの記載から、本件発明の特許出願後の昭和四八年一〇月ころ頒布されたことが明らかである上、その第一二八頁第三八行及び第四〇行に、「本藻類」(すなわち、スピルリナ類)がクルマエビ型の水産動物(同頁第一六行ないし第一八行によれば、クルマエビ、イセエビ、ガザミ、アミ、アカエビ、ウチワエビ等の甲殻類である。)におけるastaxanthinの生合成の前段物質としては有意義であり、第二次的に右甲殻類をマダイ型の水産動物(同頁第一九行ないし第二一行によれば、マダイ、チダイ、キンメダイ、アマダイ、アカハナ等の魚類である。)の飼料とすることも極めて有意義であることが記載されているのに、スピルリナをヒゴイ型の水産動物(同頁第二二行及び第二三行によれば、ヒゴイ、ニシキゴイ、キンギヨ、ベニブナ、黄金コイ等の魚類である。)の飼料とすることは全く記載されていないのであるから、これによつて本件発明がその特許出願前に公知のものであつたとすることは到底できない。

なお、原告は、本件発明がその特許出願前に公然実施をされていたとの点については何ら具体的事実を特定して主張していないから、本件発明が特許法第二九条第一項第二号に該当するとの主張は、それ自体失当というべきである。

以上のとおりであるから、原告主張の無効事由<2>も理由がない。

4  そうすると、原告申請の人証を採用することなく、本件発明は原告が主張する事由によつては無効とすることができないとした審決の認定及び判断は正当であつて、審決に原告主張の違法はない。

三  よつて、審決の違法を理由にその取消しを求める原告の本訴請求は失当であるからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担及び上告のための附加期間の付与について行政事件訴訟法第七条、民事訴訟法第八九条、第一五八条第二項の各規定を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 藤井俊彦 裁判官 春日民雄 裁判官 岩田嘉彦)

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